急激な変化と複雑な課題が交錯する時代。技術革新やグローバル化の進展により、人々の生活や社会のあり方も前例のない速度で変化しています。
一方で、環境問題、貧富の格差や社会的不平等、そして新たな感染症や安全保障の脅威など、多岐にわたる課題が生じています。これらの課題は、従来の枠組みや解決策では対処しきれない複雑さを持ち、世界中の人々に影響を与えています。
情報過多も現代の特徴の一つです。インターネットやソーシャルメディアなどの普及により、情報が瞬時に伝わり、世界中の人々がつながることが可能になりました。一方で、偽情報やデマも拡散されるリスクがあり、情報を適切に選ぶ能力がますます重要となっています。
このような未曾有の時代においては、柔軟性や適応力、創造性などの能力がますます大切になるでしょう。過去の経験や知識だけではなく、新たな視点やアプローチが必要とされています。また、持続可能な社会や環境を築くためには、共生的な価値観や協力の精神も重要です。
変化と課題に対処しつつ、個々人が自己実現や幸福を追求するための新たな可能性も広がっています。挑戦や困難がある一方で、希望や創造力も同時に生まれる時代と言えるでしょう。
これらの基盤となるのが「ウェルビーイング」です。
HONZEN (本然) ——
自然本来のあるがままで完全な境地。
私たちが考えるウェルビーイングの土台です。
「本然」とは、自然本来のあるがままの状態や境地を指します。これは、人工的な加工や操作を受けていない状態でもあります。
何か特別な変化や修正は不要であり、すべてがそのままの状態で受け入れられます。「本然」の境地は、人々が内面的な安定や自然界との調和を求める際に重要な役割を果たします。
この境地に達するためには、心や身体の状態を静め、外部からの刺激や干渉を最小限に抑えることが重要です。瞑想や自然に触れること、または自己観察などの実践を通じて、人々は「本然」の境地に近づくことができます。この状態に到達することで、心の安定や内なる平和を感じることができるとされています。
科学と霊性が融合したコスモロジー
「本然」は、宇宙の法則に関連するコスモロジー的な要素も含みます。宇宙の中で、あるがままの状態や存在のあり方が、その本質的な特徴や法則に従って表れると考えられます。この観点から、「本然」は宇宙全体のバランスや流れの一部としても理解できるでしょう。
コスモロジーの観点から見ると、すべてのものは自然の法則に従って動き、変化し、進化しています。これらの法則は、時間と空間の中で相互作用し、複雑なパターンや構造を生み出します。そのため、「本然」は、宇宙全体の流れや秩序の一部として捉えられ、それによって存在や現象の本質的な意味が生まれるとされています。
それぞれの存在や現象が、その本来の姿や役割を果たすことで、宇宙全体の調和と均衡が保たれているともいえます。ともすると、私たちの生活は自然や宇宙と分断されがちですが、コスモロジーを思い起こすことで、自ずと宇宙の法則や自然のリズムを感じながら、あらゆる存在と共生していくことができると考えています。
自分自身、そしてあらゆる存在のウェルビーイングを目指して
ウェルビーイングとしての「本然」は、人々が心身ともに健康で満足した状態にあることを指します。これは、自然な状態や生活の本来の営みに戻ることで、内なる平穏や幸福を見出すことを意味します。
自然な食事や運動、良好な睡眠、ストレス管理などの健康的な生活習慣を通じて実現されることもあります。また、社会的なつながりや精神的な充実も、本然の状態を支える重要な要素です。
忙しい現代社会において、繁忙やストレスに満ちた生活から離れ、自然なリズムやバランスを取り戻すことで、心身の調和が促進され、より豊かな生活や意味のある経験が実現されると考えられます。
本然を追求することで、個々人の健康と幸福だけでなく、社会全体、ひいては環境全体の持続可能な発展や繁栄にも貢献することができると信じています。
